―ただのイベントじゃない― 知っているだけで、命が変わる!防災フェア 出展報告|KISA2隊埼玉

2026年3月20日(金・祝)、埼玉県ふじみ野市の「ふじみ野ステラ・イースト」で開催された防災フェアにKISA2隊埼玉・東入間が出展しました。
仕掛け人は、KISA2隊埼玉・東入間メンバーの防災士でソプラノ歌手の芦沢安寿さん率いる「防災女子部」のメンバーで、同じくソプラノ歌手の小西佑里香さん(ステラ・イースト職員)です。当日はあいにくの雨天により参加者は少なめでしたが、ふじみ野市内をはじめ富士見市・川越市・所沢市・鶴ヶ島市など近隣広域から多くの方々にお越しいただき、会場は終日にわたって温かな熱気と笑顔に包まれました。

目次

フェア開催前講座で深まる”地域防災”の視点

フェア開催に先立ち3月15日(日)には、芦沢安寿さん率いる「防災女子部」のメンバーを講師に、「地理と歴史から読み解くふじみ野の防災リスク」と「もしもの時も美味しい防災レシピ教室」が開かれました。

前半は、地域特性に根ざしたリアルな防災視点が提示され、参加者は地元の歴史や地形と向き合いながら、災害を自分ごととして捉える貴重な機会となりました。
この地域周辺は荒川や新河岸川が流れる低地を抱え、水害リスクが決して小さくない地域です。そうした地理的背景を踏まえた講座の内容は、参加者にとって「知っているかどうかが命取りになる」という防災の本質を改めて実感するものとなりました。
後半の「防災レシピ教室」では、非常時でも”食の楽しみ”を失わない知恵が共有され、実践的かつ前向きな学びが広がりました。
「備える」ことをネガティブに捉えるのではなく、日常生活の延長として、楽しく取り組める内容が参加者から高い関心を集めました。

様々な体験プログラムで”学び”が”体験”に

3月20日のプログラムは多彩な内容で、クイズ形式での防災知識の再確認からはじまり、アルファ米おにぎりの試食では、参加者から「実際に食べる機会はなかなかないので良い経験だった。」、「おいしかった!」との声を多くいただきました。
非常食というと味気ないイメージを持たれがちですが、実際に口にすることで「これなら備蓄できる」という安心感につながったのだと思います。
また広告紙で作るスリッパ・お皿・コップの作製体験では、身近な素材が災害時に役立つ道具に早変わりすることを実感。段ボールベッド体験では、想像以上の寝心地の良さと避難所生活の一端を肌で感じることができました。
そして子ども達を中心に特に好評だったのはスタンプラリーで、会場を巡りながら防災の知識を身につけられる工夫が施されました。

さらに防災講演では、冒頭KISA2隊埼玉・東入間隊長の安藤聡一郎先生からKISA2隊について紹介があり、その後同メンバー矢鋪からけがの手当てを中心に「洗浄と止血」についてその重要性と方法、次いで「患部の保護と固定」について生理用品・オムツや食品用ラップなど、家庭にあるものを活用した方法を紹介。
講演の最後には、薬学部学生さんが傷病者役として応急手当てのライブデモンストレーションがありました。

そして屋外ブースでは、同メンバー青木正幸先生を中心に食品用ラップ固定体験を行いました。
参加者からは「ラップを使った固定のしっかり感に驚いた。」、「いざという時に知っているかどうかで大きな違いになると感じた。」と、来場者に「いざというとき、自分にもできる」というアピールになったと思います。

防災と芸術が融合した感動のステージ

会場を一層盛り上げたのが、地元中高生コーラスグループ(富士見ユースコーラスさん)の澄んだ歌声とKISA2隊メンバーでソプラノ歌手の芦沢安寿さん、またテノール歌手の東海林尚文さんによる迫力ある歌唱です。
雨の中でも会場に温かな光と感動をもたらしてくれました。芦沢さんからは、防災クイズと組み合わされたパフォーマンスは笑いと感動を巻き起こし、「コーラスが一番良かった。」、「オペラの人歌うまい!!」と来場者から絶賛されました。

「いのちを守る」防災と「心を救う」芸術の癒しが見事に融合したこのステージは、防災イベントの新たな可能性を感じさせるひとときとなりました。

様々なメンバーが支えた運営

今回は医療・介護の専門職メンバーに加え、薬学部の学生さんも運営に参加・協力しいただき我々の士気もさらに高まりました。
応急手当てを学んだ学生さんたちは、自ら傷病者モデルとして子どもたちの食品用ラップを使った固定体験をする際の指導役として活躍。
次世代を担う学生が専門知識を活かしながら地域の子どもたちと直接ふれあったことは、参加者にとっても学生さんにとっても、かけがえのない学びの機会となったことと思います。

今後に向けた抱負

KISA2隊埼玉・東入間のメンバー一人ひとりの力が結集し、強固なチームワークで創り上げられたこの一日は、単なるイベントにとどまらず地域と人とをつなぐ確かな一歩となりました。
また薬学部の学生さんをはじめ、多くの仲間と築いたこの経験と絆を胸にこれからも地域の防災力向上に向けて全力で活動し続けます。

(文・KISA2隊埼玉 矢鋪素久)

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