2026年2月22日に、KISA2隊の全体カンファレンス「柱合会議」を開催しました。
3回目となる今回は、東京都調布市にある国指定重要文化財『布多天神社』をお借りして、全国のKISA2隊の仲間が集結しました。

活動内容
本会議のプログラムは、KISA2隊の直近の活動に関するワークショップや各地域の活動発表に加え、合間には布多天神社様によるご祈祷の時間も設けられ、終始盛り上がる内容となりました。した。
1. KISA2隊の直近の活動
現在、KISA2隊が取り組んでいる事業内容の状況を報告しました。
大阪けいさつ病院と共同で、総合診療プログラムを提供している「K2プロジェクト」や、介護福祉施設での感染制御、クラスター対応支援をゲーム学べる「感染クラスター8」の取り組みと進捗についてお話がありました。
また、「紋別在宅事業」として、北海道紋別市での在宅医療普及活動が順調であること、そこに付随して、今後の在宅医療を円滑に進めていくために、地域医療の新しいインフラ構築についてのお話がありました。

2. KISA2隊ミッション・ビジョン発表&ワーク
コロナ流行時に結成されたKISA2隊ですが、当時の思いを振り返りながら以下のキーワードを掲げて、KISA2隊のミッション・ビジョンを参加者全員で検討する時間を設けました。
・Must(人)しがらみの開放
・Can(空間)境界の解放
・More(精神)魂の解放
検討中は熱い思いでそれぞれメンバーが語り合い、自分自身、そして医療介護の分野で解放したいことを見つめながら、時には笑いありの有意義な時間となりました。

完成した内容は以下よりご覧いただけます。
KISA2隊の思いを感じていただけると嬉しいです!

3. 未来の在宅ユニフォームを描こう!
医療現場ではスクラブがシンボルになることもあり、KISA2隊では新しいスクラブを作成することになりました!
みんなでデザインを考案して、スクラブに取り入れて完成させるワークショップを開催しました。
- 機能性
- 汗染みやボールペンの汚れが目立たない素材
- 鋏を入れても突き抜けない素材
- 消毒に耐えられる素材
- タオルを引っ掛けられる仕組み
- デザイン性
- 普段着っぽいデザイン(コンビニに気軽にいきたい!)
- ダブルファスナーのチャック
- サイドスリットをつけて欲しい
- こんなのあったらいいな!
- 来ているだけで体が楽になるリカバリー素材
- 夜訪問時に背中が光る素材
- 日焼けしない長袖
- スクラブの色を病院のカラーに合わせたい
- ボールペンがなくならない機能….などなど


みんなが賛同する案や、クスッと笑みが溢れる案がたくさん出てきました。
参加者全員で考えた案を元に、夏頃にシン・スクラブが発表予定となります!
4. W-BCPワークショップ
『W-BCP』とは、Local BCPとCo-broad BCPの2つ(ダブル = W)を合わせたBCPで日本全国、どこかで災害が起きてもすぐに対応できるKISA2隊がレジリエンスを発揮できる力を指しています。
そこで、以下の目的を元に、2つのワークショップを開催しました。
work1. 発災後急性期にあなたの事業所、地域でどう動く!?
work2. 発災後亜急性期にKISA2隊W-BCP発動、何を助けて欲しい!?


チームに分かれて、それぞれの経験や知見を元に、話し合いが行われました!
発表では多くのアイディアが生まれ、今後に活かせそうな実りのあるワークショップとなりました。
5. ご祈祷&布多天神社の歴史を学ぶ
お昼休憩の後は、布田天神社様のご厚意により、ご祈祷と神社の歴史についてお話を伺いました。
神聖な場所で、貴重なお話を伺うことができ、心のリセットとなる時間となりました。

6. 各地域の活動発表
最後は10の地域を代表したメンバーが、各地域の活動報告や今後の展望等のお話しいただきました。
熊本
休眠預金事業の一環として、「医療・介護・障害福祉分野の災害レジリエンス強化事業」を主に実施しているKISA2隊熊本。
熊本地震での経験などをもとに、災害時の課題と強みについて共有いただきました。
平時から、要支援者に関わる事業所がいち早く回復できるよう支援する仕組みを構築し、セルフレジリエンスが可能な状態を目指していきたいとのお話がありました。
また、災害分野の有識者を招いた研修会もすでに複数回実施しており、順調な活動が報告されました。
北海道・紋別
「多職種が連携した地域包括ケアシステムの構築」および「在宅医療環境の整備」を目指しているKISA2隊北海道。
紋別市内には訪問診療を行う医療機関が他になく、さらに看護師不足という課題を抱える中、「よしき往診クリニック」を見学した際に「メディカルコーディネーター(MC)」の活躍に着目。紋別でも活用できると感じた横山医師が導入を進めました。
その結果、訪問件数は300件から約1,200件へと約3倍に増加し、在宅医療の大きな前進が報告されました。
秋田
「災害支援ブートキャンプ」や「BCP基礎講座」など、積極的にイベントを開催しているKISA2隊秋田。
由利本荘市で恒例となっている裸参りにも毎年参加し、地域交流にも力を入れています。
また、能登災害の支援活動について、現場の状況を動画で共有するなど、実践的な報告も行われました。
埼玉・東入間
「感染クラスター8」や「祭企画」の開催、さらに「災害支援ブートキャンプ」への参加など、KISA2隊のさまざまな事業に関わっているKISA2隊埼玉。
今後は、防災イベントや防災訓練の継続に加え、「災害関連死を防ぐ」取り組みを2本柱として活動を強化し、地域全体で災害対応力を高めていくことを目標としています。
また、「歌う防災士」との出会いをきっかけに、音楽が人々の心の拠り所になることを実感。
災害後の支援の柱の一つとして、音楽を取り入れた活動も展開していくとのことでした。
東京・三鷹
在宅患者への支援を地域と連携しながら積極的に行っており、バス旅行やピアノコンサート、お花見など、多様な企画を通じて患者との関わりを大切にしています。
さらに新たな取り組みとして「いのちの居場所プロジェクト」を立ち上げました。
ALSをはじめとする神経難病など、常時高度な医療的ケアを必要とする方々が、地域の中でその人らしい暮らしを続けられるよう、拠点整備と地域連携を進め、「誰ひとり取り残さない社会」の実現を目指しています。
石川・能登
能登地震をきっかけにKISA2隊の仲間となったKISA2隊能登。
実体験をもとに、防災に関する講演へ積極的に参加し、活動の幅を広げています。
また、災害により子どもたちの遊び場が失われたことを受け、「子ども祭り」を開催。地域への大きな貢献につながっています。
今後は高齢者支援も視野に入れながら、次回開催を検討しているとのことでした。
三重
「とにかく楽しく、仲良く、おもしろく」を理念に掲げるKISA2隊三重。
多職種連携の強化を目的に、BBQや食事会などを積極的に開催し、関係性づくりを大切にしています。
また、夏祭りやマラソン大会での救護活動・医療相談にも参加し、地域とのつながりを広げています。
恒例の鈴鹿シティマラソンへの参加の呼びかけもありました!
大阪・中河内
小中学校での「薬物乱用防止活動」、町内会単位での「避難訓練への参画」、そして「ACP(人生会議)」の普及という3つの柱で活動しています。
さまざまな状況で「助けて」と言えない子どもたちへの支援や、防災訓練への関与に加え、「縁起でもない話をしようかい(会)」を開催。
地域住民とともに人生について考える場づくりにも取り組んでいるご報告をいただきました。
広島
広島県江田島市を中心に活動するKISA2隊広島。
人口減少が進み、高齢化率は44%と全国平均の約30年先を行くとされています。
こうした地域特性の中で在宅医療連携を強化し、行政や医療・介護従事者と協働しながら、音楽イベントなどを通じて地域住民へ医療・介護の取り組みを発信を継続しているお話をいただきました。
鹿児島
「治す医療」から「治す・支える医療」へ――その実現を目指すKISA2隊鹿児島。
在宅医療の強化を通じて、地域全体で患者を支える医療体制づくりに取り組んでいます。
病気だけでなく患者の人生に寄り添い、「治し、支える医療」を提供することを大切にした活動が報告されました。
最後に
KISA2隊は新型コロナの支援活動として結成され、現在では30を超える地域で発足しています。各地域のメンバーは、それぞれの課題に向き合いながら、医療・介護現場を盛り上げています。
地域での困りごとは、ときに他地域のメンバーと意見を交わしながら解決へと導かれ、KISA2隊はより強い絆で結ばれています。
「柱合会議」は、普段なかなか対面で会えないメンバーとの再会を喜ぶとともに、改めて強固な関係性を実感できる機会となりました。

『地域社会の保健課題に挑戦し続ける』
このミッションを心に刻みながら、地域の人々が安心して暮らせる支援活動を継続していきます。




